工場や倉庫の火災事故や自然災害に関するリスクⅡ

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保険会社の復旧サービス

工場や倉庫の火災事故や自然災害に関するリスクⅠ」では、工場に降りかかることが想定されるリスクと事故が起きた際の物的な補償のための火災保険を紹介しましたが、「早期復旧」にはこれだけでは足りないといえます。

例えば、火災事故が発生し、工場内の機械設備が燃焼してしまった場合、「機械を動かせない=製品を製造できない」ことなので、当然売り上げが減少してしまいます。
火災保険は、燃焼してしまった機械の修理費用や買い替える際の調達費用を補償するものなので、修理に必要な部品の調達に時間がかかったり、新しい機械を導入するのに時間がかかっても、その間の売り上げは補償されません。

一日でも「早期復旧」を実現させるためには、災害復旧支援のプロの手を借りるのが一番だといえます。
保険会社によっては、火災保険に加入した契約者に対し、保険会社と提携している「早期災害復旧支援」を行う専門業者のサービスを無料で提供しています。

早期災害復旧支援とは

火災等で罹災した建物・機械設備の煙・スス等による汚染の調査、汚染除去を行います。従来は新品交換する以外に方法が無かった機械、設備等を罹災前の機能・状態に修復し、事業の早期復旧を支援します。
罹災により使用できなくなった機械を買い替えるとその納期までの間、売り上げが落ちてしまいます。しかし、罹災した機械を早期に使用できるようにすれば、売り上げの減少を最小限に抑えることが可能になるのです。

「早期復旧支援」サービスを保険会社が無料で提供できる理由とは

火災保険の契約者にとっては、非常にメリットのある当サービス。個別に契約をすると工場の規模にもよりますが、「数万円~数十万円/月」のコストはかかります。では、なぜ保険会社は無料で提供できるのでしょうか?
答えは単純で、保険会社は「保険金を支払わなくて済むから」です。

仮に、罹災した機械の再調達に1,000万円かかるとしたら、火災保険を適用すると保険会社は1,000万円支払うこととなります。しかし、復旧サービスを利用して元の機械が利用できれば、保険会社は保険金を支払わなくて済みます。

この様に、契約者にとっても保険会社にとっても有用なサービスです。
ストップしては営業が立ちいかなくなってしまう工場や機械・設備をお持ちの製造業者の方は、現在の火災保険契約をお調べいただき、災害復旧に関するサービスが付帯されているかご確認してみてください。

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