提供する飲食物を原因とする食中毒等による 賠償リスクや休業リスク

  • 宿泊業・飲食サービス業
  • 宿泊業・飲食サービス業における保険

生産物賠償責任保険、休業補償保険

飲食店や宿泊施設の営業に当たり、食中毒に関するリスクは切り離せない課題です。
仕入れ先や調理場の衛生面に細心の注意を払っていたとしても、ウイルスや細菌は目に見えないため、防ぎようがなかったということもあります。
提供した飲食物やサービスに起因する賠償事故を補償する保険が生産物賠償責任保険です。また、食中毒等が原因で、一時的に営業停止となった際の補てんを行うのが休業補償保険となります。

事故例

ウェディングを行っているホテルにおいて、結婚披露宴10組(586名)に提供した料理が原因で集団食中毒が発生し、食品衛生法の規定に基づき、保健所に届出た。被害患者は181名に及んだ。原因は、マグロの刺し身から検出された腸炎ビブリオ菌によるものであった。
⇒この被害者に対し、慰謝料を金銭および商品にて賠償を行った。(賠償による損害額:約1,450万円)
⇒翌日から4日間の営業停止命令があり、10日間の収益減少の損害を被った。(休業による損害額:約1,400万円)

店舗、施設に起因する来客者にケガに伴う賠償リスク【施設賠償責任保険、旅館賠償責任保険】でも紹介している通り、飲食店やホテル旅館の営業上の損害賠償リスクを総合的に補償する賠償責任保険があります。賠償リスクをまとめて加入するという点では、この様な保険で結構ですが、これだけでは、休業時の補てんに対する補償がありません。

休業補償保険については、食中毒による休業以外にも「①火災、落雷、破裂・爆発、②風災、ひょう災、雪災、③水災、④給排水管設備の水漏れ事故、盗難、騒じょう・労働争議による破壊、車両や航空機の衝突等」などの補償項目があり、これらは火災保険の補償内容と同一の補償項目になっているので、火災保険の特約として加入する方が多くいらっしゃいます。

上記の通り、「施設賠償責任や生産物賠償責任を含む総合タイプの賠償責任保険」と「火災保険+休業補償保険」の組み合わせで加入する方法を多くの企業が採用しています。
しかし、チェーン展開、グループ展開している企業の場合、店舗(施設)ごとにそのような形態の加入方法では管理が複雑になっていきます。
保険会社によっては、グループ点を含め上記補償を全て1つの保険証券にまとめるビジネスパッケージタイプの保険もあります。
煩雑な保険管理を一元化し、かつコストダウンも図れるため、賠償責任保険や休業損害保険の見直しを検討されている方は、一度ご相談ください。

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